美浜在住 50代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
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美浜在住 50代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
PDF版
インタビューを書き起こした記録です。
コンテンツ番号 UT00000102
説明・要約
【震災当日】
●マンションの管理組合のリードで、とてもスムーズだった情報伝達:地震直後から断水になってしまったのですが、給水車がいつ、どこに来るかなどの情報も随時アナウンスされました。各棟に委員長がいて、さらにその人たちを統括する自治会長さんがいるのですが、実に情報伝達がスムーズでした。近くのホテルの所有の地下水を汲むことができるという情報もすぐに伝えてもらえました。そういうちょっとした情報がすぐに得られたので、ある意味とても安心でしたね。ハード面に関しても、マンションを管理している管理センターとの連携がスムーズに取れており、随時被害・修理状況を把握することができました。今思うと、同じ立場の人たちが協力して助け合い、情報を共有することで、気持ち的にも随分楽だったかと思います。一戸建ての家であったら、またかなり違ったと思います。
●一人ひとりが自分にできることをして助け合う:マンションの各住居の玄関扉にボードがあり、水道、ガス、電気など、現在各家庭がどのような状況にあるか把握できるようになっていました。各自が自分に何ができるかを考え、ボランティア活動も盛んに行っていましたね。ボランティアの内容は、人によってさまざまです。たとえば家の中の片づけであったり、仮設トイレの清掃であったり……。年配の方に代わって買物に行ったり、水を届けたりしている人もいました。各自が自分にできることをボードに書き出し、ボランティアの力が必要な方とすぐ連絡が取れるようになっていました。学生さんから年配の方まで、各自それぞれができる範囲で一生懸命動き回っていましたね。
●実際に震災時に必要なものとは?:震災前からもある程度の非常食は用意していましたが、実際に被災してみるとなかには使い勝手が悪いものもあり、いろいろと考えさせられました。電気が使えなくては、電子レンジで温めなくてはならない冷凍食品や即席フードは役に立ちません。水やお湯を必要とするものも、断水状態では無意味です。そのまますぐに食べられるもの。たとえば乾パンのようなものは、たとえパサパサしていて食感が悪かったとしても、どんな状況においてもすぐに食べられるという点で非常食としては最適だと実感しました。また、そのときそのときの生活スタイルや年齢に応じて、いざというときのための備えをしていく必要があると思います。たとえエレベーターが動かなくなってしまっても、今はそれほど困難ではありませんが、高齢になってからのことを考えると、3、4階であったとしても階段を何度も上り下りするのはかなり大変だと思います。とりあえず非常食は用意したし、備品も揃っているから大丈夫というのではなく、自分を取り巻く環境と体力なども考慮し、ときと場合に応じて常に見直していくことが大切なのだと思います。