高洲在住 50代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
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高洲在住 50代女性 震災体験談(震災発生翌日〜現在)
PDF版
インタビューを書き起こした記録です。
コンテンツ番号 UT00000074
説明・要約
【震災当日】
●震災に遭って、何が必要か初めて知る:実際に被災してみると、さまざまな場面で不都合が生じました。電気が止まってしまったのでテレビも見られず、情報収集に苦労しました。防災ラジオもありましたが使い方がわからず、またワンセグを使うこともできたのですが、当時はそういう発想すらありませんでした。また、震災が起きたときのためと思い、日頃から食糧を準備してあったのですが、賞味期限が切れていたり、それだけではパサパサしてとても食べられなかったり……、実際にはとても食べられるような状態ではありませんでした。
●下水道が使用できず、大変な思いを:一番大変だったのは、下水道が壊れてしまったことです。いざというときのためにと以前から非常用のトイレを用意してあったのですが、利用したあとは結局下水道に捨てなくてはならない。1日2日の代用であれば十分に間に合うのですが、1週間も2週間もという話になると、溜まってしまったものをどう処理するか……ということが、実際問題でした。1週間ほどしてから小学校の庭に仮設トイレが設置されたので、そこへ通うようになりましたが、徒歩5分の距離とはいえ、毎回通うのは大変でした。特に足の悪い夫は、相当苦労していたようです。結局、何袋も溜まってしまった汚物は、千葉の実家まで持っていき、捨てさせてもらいました。
●液状化が大きく体調に影響:下水道も復旧し、ある程度落ち着いてからも日常生活に大きな影響がありました。液状化で流れ出た泥が乾いて空中に舞い上がり、子供の喘息が悪化。私も調子が悪くなってしまいました。周囲の人たちが泥除け作業など必死に行っている最中、ボランティアにも参加できないのがとても辛かった。日々、私に何ができるかな……と考えていたような気がします。
●今後の備えとして大切なこと:震災を振り返って思うのは、家族ひとりひとりが自身の安全を確保して、落ち着いて行動すること。そのためにも、日頃からいざというときにはどう行動したらよいのかをシミュレーションしておかなくては、と思います。都内にいた場合は、どうしたらよいか。家の中にひとりでいた場合はどうしたらよいか。子供ともいろいろシミュレーションして、この範囲だったら家ではなく学校へ向かう、などの話をしています。都内からここまで帰ってこようという、いざというときのためのワークショップなどもあるので、ぜひ近いうちに参加したいと思っています。