浦安市立図書館：陶磁器を楽しむやきものを見る①

やきものを見る - 国内

『名椀　大図鑑』

世界文化社　2004年

数百年の長きに渡り伝えられてきた茶の湯の名碗。本書は、中国の唐物茶碗、朝鮮の高麗茶碗、日本の和物茶碗を、大判の美しい原寸大の写真で鑑賞できる一冊である。基本的な茶碗鑑賞の心得のページがあり、各作品にも説明と見どころが書かれていてわかりやすい。和物茶碗は、各地の窯や、名人・名工の作品、樂家代々の茶碗にまとめられている。ただ眺めるだけで心が洗われ、お気に入りの茶碗を見つけることができるだろう。

『名碗は語る』

林屋晴三／著　世界文化社　2015年

少年期から茶の湯に魅せられ、これまでに数多くの茶碗に触れてきた著者が名品59碗を選びその見どころを紹介している。斑文が美しい「油滴天目」や、無作為に作られながらも存在感のある長次郎の赤楽茶碗「無一物」などの美しい写真に目を奪われる。著者は言う、「茶碗というものは、「観る」というよりも、「語り合う」ものではないか」と。それぞれの名碗と語り合った言葉からは、著者の茶碗への思いが伝わってくる。

信長、秀吉、家康に仕えた茶人、古田織部。師、利休亡き後、天下一の茶人となり、師と同じ轍を踏まぬよう政治から退くが、最期は切腹を命じられた。ゆえに、織部については資料が乏しく、織部焼きに関わった確証も明らかにされていない。織部が残した茶碗や、茶室、所持した道具は“織部好み”と称され、私たちを魅了し続ける。本書は、織部400年忌に企画された展覧会の図録である。特徴的な“ヘウゲモノ”や天下人に愛された織部好みの美意識を発見し、偉大な古田織部を垣間見てほしい。

『近代の陶工・富本憲吉』

辻本勇／著　双葉社　1999年

富本憲吉という人を知っているだろうか。富本は1955年に第１回重要無形文化財技術保持者に認定された近代の陶芸家である。奈良の旧家に生まれ、幼少期は家に出入りしていた画家から絵の手ほどきを受けたという。中学卒業後は東京美術学校図案科に入学し建築と室内装飾を専攻、その後ロンドンに留学する。彼はどのようにして陶芸の道を歩むことになったのか、その人生を富本と親交のあった著者が綴った一冊。巻末に年譜、署名集あり。

『板谷波山の生涯　珠玉の陶芸』

荒川正明／著　河出書房新社　2001年

日本近代陶芸のパイオニアのひとりとして、陶芸を芸術にまで高めた板谷波山。東京美術学校彫刻科で岡倉天心や高村光雲に学び、生活に苦労しながらも東京田端に自らの窯を持ち、伝統を重んじつつ独自の作品を作った彼の人生を辿ることができる。妥協を許さず、少しでも納得できない作品は後世に残せないと波山が割ろうとした茶碗を譲り受けた出光佐三の「命乞いの茶碗」のエピソードも興味深い。

『オールド　ノリタケ　―近代輸出磁器の煌めき―』

井谷善惠／著　八雲いつか／写真　いなほ書房　2017年

ノリタケといえば、日本を代表する陶磁器ブランドである。中でも主にアメリカに輸出された、明治18年ころから昭和10年頃までに製造販売したファンシーウェア（花瓶・飾り皿など）とディナーウェアの一部は「オールドノリタケ」と呼ばれ、国内外にコレクターも多い。本書は明治の輸出陶磁器からアール・デコの時代までのハワード・コトラーコレクションの図録であるが、解説も含め、当時の技法を鑑賞できる内容となっている。

やきものを見る - 国内

『名椀　大図鑑』

世界文化社　2004年

『名碗は語る』

林屋晴三／著　世界文化社　2015年

『大織部展　―古田織部四〇〇年忌―』

岐阜県現代陶芸美術館／編集　大織部展実行委員会　紫紅社（発売）　2017年

『近代の陶工・富本憲吉』

辻本勇／著　双葉社　1999年

『板谷波山の生涯　珠玉の陶芸』

荒川正明／著　河出書房新社　2001年

『オールド　ノリタケ　―近代輸出磁器の煌めき―』

井谷善惠／著　八雲いつか／写真　いなほ書房　2017年

やきものを見る - 国内

『名椀 大図鑑』

世界文化社 2004年

『名碗は語る』

林屋晴三／著 世界文化社 2015年

『大織部展 ―古田織部四〇〇年忌―』

岐阜県現代陶芸美術館／編集 大織部展実行委員会 紫紅社（発売） 2017年

『近代の陶工・富本憲吉』

辻本勇／著 双葉社 1999年

『板谷波山の生涯 珠玉の陶芸』

荒川正明／著 河出書房新社 2001年

『オールド ノリタケ ―近代輸出磁器の煌めき―』

井谷善惠／著 八雲いつか／写真 いなほ書房 2017年

『名椀　大図鑑』

世界文化社　2004年

林屋晴三／著　世界文化社　2015年

『大織部展　―古田織部四〇〇年忌―』

岐阜県現代陶芸美術館／編集　大織部展実行委員会　紫紅社（発売）　2017年

辻本勇／著　双葉社　1999年

『板谷波山の生涯　珠玉の陶芸』

荒川正明／著　河出書房新社　2001年

『オールド　ノリタケ　―近代輸出磁器の煌めき―』

井谷善惠／著　八雲いつか／写真　いなほ書房　2017年