浦安市立図書館

どんなことで困っているの

U.どんなことで困っているの)
@ 体が不自由ということ


画像:「だれか、ふつうを教えてくれ!」

「だれか、ふつうを教えてくれ!」

倉本智明/著 イースト・プレス 2012年

 もし翼がある鳥人間の世界に放り込まれたら、翼がない人間は高い場所への上り下りができず、手助けが必要な「ふつう」ではない存在と見なされるかもしれません。そんなふうに、「ふつう」を相対的に考えてみると、社会のバリアフリーと共生の考え方も変わってくるのではないでしょうか? 視覚障がい者の著者が、自分の経験を織り交ぜながら、率直に、時にユーモラスに、障がいについての問題を投げかけます。

画像:「わたし、耳がきこえないの」

「わたし、耳がきこえないの」

トーマス=ベリイマン/写真・文 偕成社 1987年

  カロリーナは6歳。ピンクが大好きで、元気な女の子です。ただ、耳がきこえません。でも、同じように耳がきこえない友だちと保育園に行って、手話でおしゃべりをしたり、遊んだりして楽しく過ごしています。先生は絵本のよみきかせだって手話でしてくれます。  写真家トーマス=ベリイマンは、障がいがある子どもたちの豊かな感性を写真で伝える名手、多数の写真ノンフィクションがあります。

A学びやコミュニケーションが苦手ということ (知的障がい、学習障がい、アスペルガーなど)


画像:「わかって私のハンディキャップ4 吃音 言葉がすらすらでないんだ」

「わかって私のハンディキャップ4 吃音 言葉がすらすらでないんだ」シリーズ全6巻

スー・コトレル/著  廣嶌忍/監修  上田勢子/訳 オノビン/絵 大月書店 2016年

 強迫性障害・チック・摂食障害・吃音・不安障害・発達障害など、一見しただけではわからず理解されにくい子どもの障害について、本人や周囲の理解を促すシリーズ。本巻では、言葉が思うように出ないため、うまく話せない吃音についての理解と周囲の支援を説いています。時間がかかっても、言いたいことが最後まで言えるコミュニケーション環境を作ることの必要性がよくわかります。

画像:「わたしたちのトビアス」

「わたしたちのトビアス」

セシリア=スベドベリ/編 トビアスの兄弟、ヨルゲン・カロリーナ・ウルリーカ・ヨハンナ/絵 山内清子/訳 偕成社 1978年

 5人兄弟の末っ子に生まれたトビアスはダウン症でした。それをきいたとき、兄弟たちはうれしいような悲しいような気持になります。でも、とてもかわいい赤ちゃんだったので、施設に入れるのではなく、家で大事に育てようと決めました。原書の出版は1975年。福祉先進国の北欧スェーデンでも、当時はまだ施設で暮らす障がい者も多かったことがわかります。だれもがあたりまえに一緒に暮らす社会への先鞭をつけ、今も読み継がれている本です。続編あり。

画像:「新しい発達と障害を考える本8 なにがちがうの? ADHD注意欠陥多動性障害の子の見え方・感じ方」

「新しい発達と障害を考える本8 なにがちがうの? ADHD注意欠陥多動性障害の子の見え方・感じ方」

 内山登紀夫/監修 高山恵子/編 ミネルヴァ書房 2014年

 「いやな子」、「変な子」と誤解されてしまうADHDのお友だち。確かにちょっと違うところはあるけれど、説明の仕方を変えればきちんと理解できます。「どうするといいと思う?」「『なぜだろう?』と思ったら・・・」と、具体的な付き合い方を考えてみましょう。つい失敗してしまうことは誰にでもあります。失敗した理由がわかれば、お互いに気持ち良く仲良くできます。シリーズ全8巻

B自分の性に違和感をかかえる人(セクシャルマイノリティ、トランスジェンダー)


画像:「カラフルなぼくら 6人のティーンが語る、LGBTの心と体の遍歴」

「カラフルなぼくら 6人のティーンが語る、LGBTの心と体の遍歴」

スーザン・クークリン/著 浅尾敦則/訳 ポプラ社 2014年

 生まれた時の性に違和感を感じながら、それがなんなのかわからず悩んだ体験。やっと自分は、別の性でいたいのだと気付いたのに、家族に打ち明けたら否定された悲しさ。この本は、実在の若者6人へのインタビューを行い、その肉声を伝えています。それぞれ迷い、傷つき、多くの葛藤と向き合いながらも、しだいに周囲の理解を深め、自分らしく生きようとしている。読み進めると、性のありかたも多様で「カラフル」であることが実感できます。

画像:「もっと知りたい!話したい!セクシャルマイノリティ1 ありのままのきみがいい セクシャルマイノリティについて」

「もっと知りたい!話したい!セクシャルマイノリティ1 ありのままのきみがいい セクシャルマイノリティについて」

日高庸晴/著 サカイノビー/イラスト 汐文社 2015年

 あたりまえのように性別を「男」と「女」の二つに分けることは、性別の悩みを持つ人々を苦しめてきました。セクシャルマイノリティとは何か、心の問題、これからの社会の在り方や課題などを扱っているシリーズです。みんなが自分らしく生きるために、周囲の人が理解するとともに、自分自身の性別について向き合うことの大切さを考えさせてくれる本です。シリーズ全3巻

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