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火山のメカニズム

画像:地震と火山のメカニズム

『地震と火山のメカニズム』

木庭元晴/編著 古今書院 2014年

 東日本大震災を契機として出版された「災害を科学するシリーズ」の1巻である本書は、地震と火山の災害に関わる科学の基礎を示している。火山の項では、噴火前の避難を成功させた、2000年の有珠山噴火のメカニズムや、経過と対応について解説し、噴火予知の難しさも説く。ちなみにシリーズ2巻は『東日本大震災と災害周辺科学』と題し、津波、液状化、放射線被ばくなどを取り上げ、災害に関わる多様な視点を提示している。

画像:火山灰は語る

『火山灰は語る』

町田洋/著 蒼樹書房 1977年

 火山灰は火山砕屑物(テフラ)のひとつで、私たちの日常生活に存在するような灰とは別物である。日本はその火山灰について、世界有数の火山大国でありながら、戦前は積極的に研究を行っていなかった。確かに溶岩など他の噴出物に比べると、ややマイナーな印象受けるかもしれない。だが現在ではテフロクロノジーと呼ばれ、海面変化や地殻運動などの年代解明に役立てられている。書名にもあるように、火山灰は、実は多くを「語る」のである。

画像:図説 火山と人間の歴史

『図説 火山と人間の歴史』

ジェイムズ・ハミルトン/著 原書房 2013年

 かつて活火山・休火山・死火山に分類されていた火山。しかし近年、日本ではその考え方が覆され、活火山・活火山以外の火山という区別をするようになった。過去の記録を紐解くだけでは、万単位の寿命を持つ火山の活動を完全には把握できないと判断したのである。我々人類は遠い昔から現在に至るまで、噴火の脅威にさらされ、時に恩恵を受けながら、火山と共に生きてきた。本書はその歴史を恐ろしくも美しく、心に響く図版の数々と共に紹介している。

画像:日本の火山を科学する

『日本の火山を科学する』

神沼克伊・小山悦郎/著 ソフトバンククリエイティブ 2011年

 日本列島にある「活火山」は108座。なぜこのように多くの火山が存在するのだろうか。またどの山が火山か。火山が存在する理由、火山の形、噴火の様式、噴火のからくり、火山と地震の関係、噴火の予知など火山学の予備知識と、北海道から九州まで、「活火山」と定義された108座の中で主だった火山の過去の噴火の記録について、豊富なカラー写真とともに詳細に語る。火山の観測と撮影を続けた専門家の記録として読むのも面白い。

画像:写真で見る 火山の自然史

『写真で見る 火山の自然史』

町田洋・白尾元理/著 東京大学出版会 1998年

 本書は、富士山や浅間山など日本国内の代表的な火山7地域と、ハワイやアイスランドなど海外の4地域を取り上げ、火山にまつわる物語、噴出物や地形から火山の成り立ちや噴火の歴史背景をアラカルト風に組み立てている。火山とそれを取り巻く自然現象の起こる要因も明らかにしていて興味深い。典型的な火山噴出物や火山地形の写真が豊富で、火山の面白さを発見できる。巻末に索引も掲載されており、火山に関する入門書として最適な一冊である。

画像:ドキュメント 御嶽山大噴火

『ドキュメント 御嶽山大噴火』

山と溪谷社 / 編 山と溪谷社 2014年

 2014年9月27日、火山災害としては戦後最多の死者を出した噴火が発生した。テレビ報道など、すぐ近くで撮影した映像が記憶に新しい。本書は時系列を追ったドキュメント、噴火に遭遇した人の証言、信州大学による科学的考察、救助現場からの報告の4章で構成されている。御嶽山はマグマ噴火ではなく、水蒸気噴火であり、大型の噴石が大量に降ってきたことで被害は甚大となった。生存者の証言や彼らが見た光景がリアルに感じられる。

画像:火山と地震の国に暮らす

『火山と地震の国に暮らす』

鎌田浩毅/著 岩波書店 2011年

 火山について研究し、教鞭をとる著者がこれまでに雑誌に発表した原稿を5つのテーマにわけ、各テーマを6〜7の短い話で構成している。巻末には索引もついており、気になる事項についてのみ読むにも便利である。5つのテーマは減災、桜島や富士山、海外の火山、火山のメカニズム、専門家としてテレビなどで火山について情報を伝えるときに留意していることなどであり、通読すると火山に係わるさまざまな知識を得ることができる。

画像:地震と火山 地球・大地変動のしくみ

『地震と火山 地球・大地変動のしくみ』

鎌田浩毅/著 学研パブリッシング 2014年

 本書は地球内部のしくみを地質学的・物理学的両面からわかり易く解説し、過去の災害写真などを豊富に使って大地変動のしくみをビジュアル化している。火山の国である日本では、詳細な観測によりかなり高い精度で災害予知が可能になっているという。人々は、最新の地球科学に基づくあらゆるリスクを予測することによって、近い未来に必ず起こる巨大地震や火山災害の被害をできる限り減らす「減災」に臨むことができるのだと訴える一冊である。

画像:マグマの地球科学 火山の下で何が起きているか

『マグマの地球科学 火山の下で何が起きているか』

鎌田浩毅/著 中央公論新社 2008年

 地球は誕生から46億年が経っても、地下で熱に溶けたマグマが移動し、火山となって内部の熱を放出し続けている。火山は自然サイクルの中心にあり、噴出するエネルギーは制御できない。本書は地球の壮大なメカニズムを丁寧に解き明かしながら、マグマの様々な現象とその恩恵などを余すところなく説明している火山学の入門書とも言える。火山の国に暮らす日本人はもっと自然科学に関心を持ち、自然をひも解く面白さを発見してほしいと著者は訴える。

画像:歴史を変えた火山噴火

『歴史を変えた火山噴火』

石 弘之/著 刀水書房 2012年

 日本は世界屈指の火山大国である。火山により阿蘇山のような美しい景観や温泉にも恵まれ、火山灰の積もった土地では水はけがよく畑作に適しているため、豊富な作物が収穫されるなど恩恵を受けてきたが、近年では少規模な噴火が続いており自然災害が懸念される。 過去に世界で起きた火山噴火は人類にどのような影響をもたらしてきたのか。現状では予測が難しい噴火予測がゆえ、自然災害の歴史を知り備えることが大切である。

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