浦安市立図書館

エンタテイメント

画像:図書館の神様

図書館の神様

瀬尾まいこ/著 マガジンハウス 2003

高校の新米講師キヨと、たった一人の文芸部員垣内の1年間の物語。
清く正しくを信念としていたキヨは、高校時代の同級生の自殺をきっかけに自分を見失い、投げやりな生活を送っていた。講師として初めて赴任した高校で文芸部の顧問となったが、文学に興味がなくやる気もない。しかし、キヨとは対照的に文学好きでまっすぐ生きる垣内との出会いや、彼が薦める文学作品を読むうちに、次第に文学の面白さに目覚め、同時に自分を見つめなおしてゆくのだった。

画像:この本が、世界に存在することに

この本が、世界に存在することに

角田光代/著 メディアファクトリー 2005

本は場所や時間、人生さえも飛び越えて、読み手を別世界へと連れ出すことがある。
学生の時、古本屋に持ち込んだ本が、その後世界中を旅する主人公を先回りするようにあちらこちらの古本屋で主人公を迎える「旅する本」、死期の近い祖母から探すように言われた本にやっと出会えたその時、主人公が祖母の人生に思いを馳せる「さがしもの」など、本をめぐる9つの物語を収録。
2008年刊行の新潮文庫版は『さがしもの』に改題されている。

画像:本泥棒

本泥棒

マークース・ズーサック/著 早川書房 2007

ナチス政権下のドイツ。9歳の少女リーゼルは小さな村へ里子に出され、優しい養父ハンスと口の悪い養母ローザの元で貧しい暮らしを始める。家族との別れにふさぎ込むリーゼルの心を奪って離さないもの、それが本だった。墓堀り人が落とした埋葬手引書、焚書の燃え残り、町長の屋敷の図書室…。リーゼルは盗んだ本で少しずつ文字を覚えていくのだった。過酷な環境下、本を読むことが不安な将来への「希望」であった少女の物語。

画像:れんげ野原のまんなかで

れんげ野原のまんなかで

森谷明子/著 東京創元社 2005

閉館後の図書館に居残ろうとする小学生と出所不明の怪談、写真集に挟まれたコピーとめちゃくちゃに並べ替えられた洋書絵本、ある日突然書架から見つかった古い児童書…。のどかなはずの市立図書館で新人司書・文子が巻き込まれる謎を、先輩・能勢が博識を活かして次々と解き明かしてゆく連作短編集。
著者はもと図書館職員。登場人物や蔵書、舞台描写に理想とする図書館像が垣間見られる。

画像:ミーナの行進

ミーナの行進

小川洋子/著 中央公論新社 2006

1972年。岡山に住む中学1年生の朋子は、家庭の都合で兵庫県芦屋にある伯母の家に預けられる。本とマッチ箱を愛するいとこのミーナとその家族、そして、コビトカバのポチ子…。芦屋の家で過ごした1年間を、30年後の朋子が回想する形で物語は進む。年月を経ても損なわれることのない思い出がいつもそばにある。懐かしく温かい、家族の物語。第42回谷崎潤一郎賞受賞。

画像:小さな本の数奇な運命

小さな本の数奇な運命

アンドレーア・ケルバーケル/著 晶文社 2004

初版本である彼は、美しいカバーをかけられ、晴れがましい気持ちで新刊書店に並んだ。しかし時代遅れになった彼は、何人かの持ち主と、古書店を行き来することになる。彼が過ごした60年の間には、テレビやインターネットなどが登場していた…。
「本」である彼によって、一緒に並ぶ本への憧れや嫉妬など、彼の過ごした人生(!?)の機微が語られるユーモラスな一冊。 

画像:青い図書カード

青い図書カード

ジェリー・スピネッリ/作 偕成社 1999

町一番のワルの少年マングースは、いつの間にかポケットに入っていた図書カードに導かれるようにして図書館へ行き、知ることの喜び、新しい世界の楽しさに夢中になる。テレビ中毒だったブレンダは、テレビが見られなくなったことで、本当の自分を思い出す。母の愛に飢えて荒れていた少年は母親との思い出の本と再会し、恋に破れて傷ついた少女には新しい友情が訪れる。青い図書カードをめぐる4つの不思議な物語。

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